今回のW杯の日本代表のメンバーはその平均年齢の高さから「おっさんジャパン」と呼ばれていたようです。
たしかに、召集されたメンバーを見ると、前回のブラジル大会のメンバーが今回も中心のような気もします。本田、長友、岡崎、香川、長谷部、川島ってところがそういわれる所以ですかね。
しかし、今になって結果だけみると「日本よかった!」って感じの反応ですよね。
個人的には改めて世代交代の難しさってのを感じました。
組織や個人のキャリアとしての世代交代
これは別にサッカーに限った話ではなく、会社の新規事業や、個人としてのキャリアについても同じことが言えると思います。
経験を積んだベテランは時間とともに衰え(サッカーの場合は肉体的、企業の場合は技術や顧客ニーズの変化)が見えますが、それでも安定感が見込め、無難な結果をもたらしてくれます。
個人で考えると、長く勤めた大企業は安定感があり、毎月のキャッシュをしっかりと振り込んでくれますが、仕事に慣れ、場合によっては飽きている可能性があります。
一方、成長著しい若手はやや不安定で、失敗の確率も上がりますが、「伸びしろですね」と言われるように成長の余地があり、躍動感に溢れています。
企業で言えばイノベーションを狙った新規事業や、個人で言えば、起業、転職などに当たるかもしれません。
手堅い成果が欲しい時はベテラン、奇跡的?一発逆転?的な結果が欲しい時は若手とは一概に言えませんが、ニュアンスとしては間違っていないと思います。
現在、W杯はベスト4が出揃っていますが、フランス、イングランドは世代交代がうまくいっていて、ベルギー、クロアチアは黄金世代の円熟味という感じに分けられる気がします。
いつかは世代交代しないといけない問題
とはいえ、いつかは世代交代をしないといけません。W杯で言えば、スペインやブラジルは世代交代がうまくいかなかったように思います。個人的にはブラジルのFWに昔のロナウドのような怖い選手がいない気がしました。
もしかしたら、W杯に出れなかったイタリアや、オランダも世代交代の失敗だったのかもしれません。(一つ前の世代が凄いってもありますよね)
いつかは世代交代しないといけないってのはサッカーのように肉体的な衰えがあるスポーツの世界だけなのでしょうか?
企業や、個人のキャリアは世代交代(というか、変化)を必ずしも行わなくてもいいのでしょうか?個人的にはやはりいつかは変化が必要な気がします。
技術や環境の変化が早いこの時代において、事業やキャリアには変化が不要ということはないと思います。つまり、いつかは変化が必要なのです。
いつ世代交代(変化)するか?今でしょ?
あとは、「じゃあ、いつやるの?」という問いかけが発生し、林先生のように「今でしょ!」というわけにはいきませんが、サッカーの世代交代と同様に、うまくいっている、成果をだしているうちに、新しい世代を試すというプロセスが必要なのだと思います。
うまくいっている時は変化を好まないものですが、うまく行かなくなってからでは遅いというのも現実です。
うまくいっている時が一番危ないというのは元も子もない気がしますが、そういうものなんでしょうね。
おっさんジャパンと揶揄するのは簡単ですが、自分の会社、自分自身のキャリアに照らし合わせて考えてみると批判してばかりではいけないな、と思うばかりです。